〈Stay home! & Enjoy at home!〉な内容でお送りする「酒場探訪」第1弾。今回は家飲みを楽しくさせてくれる本の紹介を。

外へ出るな! 飲みに出るな!と言われても、酒は飲みたいものだ。だったら家で楽しく飲むに限る。とは言え、酒のつまみをどうするか、ただでさえ亭主が家にいるだけでご機嫌斜めの奥さんに、あれが食べたい、これをつくってと言えば、首を絞められそうなのでというカゴシマンオヤジがなんと多いことか。楽しみは自分でつくる!ということで、今回は「おつまみ横丁 すぐにおいしい酒の肴185」(池田書店 2008年)をご紹介。

そこには185種類のつまみが用意されている。これが居酒屋、酒場だとしたら185品の品書きがあるということだ。1品ずつつくっても半年は楽しめるのだ。鹿児島で言えば東千石町の分家無邪気のおでん各種、串焼き各種を1個、1本ずつ数に入れるとそのくらいになるかもしれない。鹿駅前の足立屋だってここまではないな。ぼくの故郷京都で言えば裏寺のたつみくらいのもので、これだけの品揃えの居酒屋、酒場はまずないということだ。それを自宅で楽しんじゃおうということだ。

レバカツ

しかも料理が苦手、料理などしたこともない、料理なんて……、というカゴシマンオヤジでも簡単にできるものばかりだ。レシピは丁寧にわかりやすくまとめられている。少々鈍臭いあなたでもきっと大丈夫。

ぼくの目にもいろんなつまみがうまそうに見えた。特に豚のレバカツは試してみたいなと思った。なになに、牛乳とウスターソースで下味をつける……。それだけでうまそうじゃないか。もつ煮込みは下茹でに1時間か……。なんとなく本格的に料理をしているようでカッコいいな。口に入れるまでが楽しくなる。

ホタテと切り干し大根のサラダ

ところどころ料理に合わせて酒が。もつ煮込みには金宮とかね。つまみの本だがけど料理だけでは話は完結しない。そこに酒がないとはじまらないのだ。酒だけではない。器に凝ってみるのも楽しそうだなと思わせてくれる。器に金などかけられないというなら、ネットで写真だけでも漁ってみるのも面白いかもしれないな。自作のつまみで酒を飲みながら、モニターを覗き込んでブツブツ。ネット時代の1人飲みの風景はいかにもという感じだな(笑) これで楽しければ、外に飲みに出る必要なんてないなと思ってしまうかもしれない。だが、そうは問屋が卸さない。

もつ煮込み

あなたなら必ずこう思うはずだ。馴染みの店のメニューにあったかな、あの大将ならどんな味に仕上げるのかな、あの常連たちと一緒につまんだら楽しいだろうな、と。家の中でどんなにうまい酒とどんなにうまいつまみがあったとしても、結局はいつもの店のいつもの空気がないと、いつもの笑顔がないと、結局はつまらないのだ。外へ出られないこの期間、もちろん家飲みで楽しく過ごすのは言うまでもないが、〈俺〉はなぜ外に飲みに出るのかを、じっくり考えてみるのも面白いかも。

(文/清水哲男)

#Stay home! & Enjoy at home!

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